職員室の声

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鹿児島第一中学校職員が、週2回、リレーでお届けするフリーメッセージです。

 

考える(野田)

2018-02-20

10年ほど前,私はとある東京の私立大学を受験しました。学部学科はもちろん,数学を専攻するところです。そこで出題された数学の問題で今も記憶に残っているのが,大まかにいうと,

 

「円の面積と球の体積を求める公式によってあらわされる数学的内容を図形的説明を中心として,述べよ。また,その公式が得られることを計算過程とともに示せ。」

 

という問題でした。(細部の文章までは覚えていませんでしたが・・・)

 

試験開始とともにこの問題を見たとき,私はわくわくしたことを覚えています。この問題は公式の証明を図形的な観点から行っていくものです。証明そのものは誰にでもできるというわけではないと思いますが,それまでその公式を使ってほとんど答えを導くことしかしてこなかった私としてはこの問題を解くことでその公式の深層に入っていくような気がしました。

 

初見の問題でしたが,その問題を解くことの楽しさも相まって,最後まで解くことができました。その他の問題についても同様に楽しく解いた記憶があります。

 

私がこの問題を解くにあたり,わくわくできたのはやはり「考える」という行為をとことん行ったからだと今は思います。知っている公式だったので何となくこの証明はできると思っていたということもあるでしょうが,自分であれやこれやと考え,考えをまとめて筋道を立てて書いていく作業こそが本来の学びだったからではないか思います。

 

その大学には合格しましたが,進学はしませんでした。しかし,学習をする上で本当に大切な「考える」という作業をこの入試から学ばせてもらったような気がします。

 

新入試に向けて「考える」という作業の必要性や重要性が言われているので,答えを導くだけでなく本質的な理解をできるような生徒を育てていきたいと改めて思っているところです。

 

 

(野田 幸平)